私たちが生活していくうえで必要、不可欠な水。人は毎日、お風呂やトイレ、洗濯、食器洗いなど、文化的な生活を営む上でたくさんの水を使います。その使用した後の排水をまた川や海に戻していくわけですが、その過程できれいな水に還元させるのに活躍するのが浄化槽です。浄化槽は、生活排水を微生物の力を利用して浄化し、薬剤で消毒して河川などに放流する装置のことで、下水道が整備されていない地域の家庭や建物に設置されています。
単独処理浄化槽
「単独処理浄化槽」はトイレの排水(し尿)のみ処理する浄化槽(現在はみなし浄化槽と呼ばれます)です。この浄化槽は、キッチン、お風呂、洗濯等の生活雑排水は処理されずに、そのまま河川に流されてしまいます。現在はこの単独処理浄化槽を新しく設置することは法律で認められなくなりました。またすべての排水処に対応した環境にやさしい合併処理浄化槽へ替えることが求められています。
合併処理浄化槽
「合併処理浄化槽」はトイレ排水と生活雑排水をまとめて処理する浄化槽です。従来のし尿だけ処理する単独処理浄化槽に比べて、河川等公共水域の汚濁を軽減する効果があり、地球環境にやさしく、すぐれています。現在の法律(平成13年改正以降)で「浄化槽」と言えば「合併処理浄化槽」のことを指します
※なお、法律改正前に設置されていた単独処理浄化槽(し尿のみを処理する浄化槽)については「浄化槽とみなす」(みなし浄化槽)として分類しています。